『ショルダーパッキング』とは文字通り、肩周りのインナーマッスルを利用して肩周りの安定性を図るということ。
トレーニングや競技において、肩周りをニュートラルな状態で維持することは、怪我を防ぐという意味でもパフォーマンスを上げるという意味でも非常に大切です。
この『ショルダーパッキング』が体感しやすい動作としては、まず腕をまっすぐ前に出した状態で拳を作ります。
脇に力を入れた状態で肩周りを背中側に素早く引きます。すると肩の下側に力の意識が入ります。
その状態で腕を体側まで下げると『ショルダーパッキング』の完成です。
この姿勢は、『肩が上にすくまない』、『首が長く見える』、『肘が後ろに引けて綺麗に見える』などの『綺麗になりたい女性』にもってこいな姿勢です。
『肩甲骨を寄せる』と違うのは脇の下に意識があるところです。
脇の下には『前鋸筋』という筋肉がありますが、これは肩甲骨の内側にある『菱形筋』と筋膜的連結(スパイラルライン)があります。同時収縮すると
『肩甲骨が肋骨に対して』安定性を出します。
また肩甲骨の内側に存在する『菱形筋』は、肩甲骨と腕が連結する肩関節を安定させる『回旋筋腱板』(ローテーターカフ)と筋膜的連結
(ディープ・バックアームライン)で影響しあっています。
つまりはこれらすべてインナーマッスルという括りで、同じ深筋膜層として影響を与えあっていると言えます。
さて問題の『顎関節』ですが、
顎関節に関与する筋肉は、『噛む』筋肉の『そしゃく筋群』と『顎を開く』筋肉の『舌骨筋群』がありそれぞれ相反するライバルの筋群ですが、
この2つの筋群はインナーマッスルが存在する筋膜層に含まれます。いわゆる『ディープフロントライン』と言われる深筋膜層です。
ということは『ショルダーパッキング』で働いた『肩周りのインナーマッスル』が『顎関節周り』で働くインナーマッスルに影響を及ぼすと考えられます。
『ディープフロントライン』
口を大きく開いてクリック音がなる方や開けにくい方は、試しに『拳』を握って『ショルダーパッキング』してみてください。
鳴らなくなる。もしくは改善されるのを感じるのではないでしょうか。
顎関節の障害に悩む方は非常に多いですが、ここに改善の可能性を見たので追及してみようと思います。
『身体の結果は、顔に表現されている』
Personal Face Trainer
-木村 祐介-